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★「タイム・オブ・ザ・ウルフ」・・・81点

タイム・オブ・ザ・ウルフ DVD タイム・オブ・ザ・ウルフ

販売元:video maker(VC/DAS)(D)
発売日:2007/02/02
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ハネケ週間最後の作品「タイム・オブ・ザ・ウルフ」(2003・仏・オーストリア・独)を観た。主演イザベル・ユペール(「ピアニスト」のヒロイン!)。ベアトリス・ダル(「ベティ・ブルー」のヒロイン!)もチョコっと出演。

序盤、イザベル・ユペールがいきなりケポッと吐くシーンがあるので、食事しながらの鑑賞は止めたほうが無難。

地下水の汚染によって滅びかけている世界(農村部)が舞台。そこに生き残った人々のドラマを描く。電気が無いので、暗くて炎だけの場面が多い。

これは眠くなりませんでした!良かった~^^;6本中一番普通に面白かったかも☆

一言では言いにくいけど、ゾンビ物みたいに迫り来る恐怖!ってんじゃなくジワジワと(少ない水・食料、見失いそうな生きる目的、生き残る為ムキ出しになる人間のズルさ・恐ろしさ)心理的に追いつめられます。

イザベル・ユペールが「ピアニスト」(2001・仏)(←かなりスゴイ!)に続き出演したハネケ作品ですが、企画自体はコチラが先だったそう。「でも当時資金が集められなくて。『ピアニスト』のヒットでお金が出来たのでやっと今作を作れた」とこれまた監督インタビューで仰ってました。

少年と少女の交流と羊のエピソードもかなりヤルセナイ・・・★そしてラストがこれまたなんとも・・・。というわけで「ここ1年で見たヤルセナイ作品№1」に認定します(-_-;)

●● 私的、気に入った度・・・・・81点 ●●

☆☆ オススメしたい人 ↓ ☆☆

世界の終末に生き残った人たち、という話が好きな人。(でもSFではなく、農村部での人間ドラマです。)

(以下、ネタバレ有り。要ドラッグ。これから観る人は読まないで~)

終盤、子供が炎の中に飛び込もうとする。それで世界を救う(と言う話を信じた)ために。そしてそれを止めた男が「そんな事しなくていいんだよ、やろうとしたその気持ちだけでいいんだよ。きっと明日になれば世界は変わる。きっと救われるよ・・・」と半分自分にも言い聞かせるように、しかし何の根拠も無い気休めでしかない事を言う。観ていた時はその男に感情移入して、切なかった。

観終わった後しばらくして今度は、自分があそこにいたらどうだろうと考えた。きっと毎日生き延びるのに精一杯だろう。こうすれば(ここに行けば)助かる、と言う方法も無い。そんな時「こうすれば世界を救える」という話を聞けば、たとえホラ話だったとしてもすがりつきたくなるのかも知れない。あの子供がそうしたように。そしてあの子の気持ちになり、その無償の自己犠牲の気持ちに泣けてきた。(家族のため?皆のため?殉教者ってこういう事かな・・・)

そしてラスト。電車の車窓からの景色がしばらく続いた後プッツリ終わる。あの家族が電車に乗れたのかどうかは示されない。そして、もし電車に乗れたのだとしても、たとえどこへ行ったとしても、助かるのかは不明。なんとなく「ゾンビ」のラストに似た、とても’やるせない’気持ちになった。「燃料は?」「あと少しだ」・・・(←ちょっとうろ覚え★)

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映画-SF、近未来」カテゴリの記事

コメント

お疲れ様です…
だけど良い作品にめぐり合った?ようですね~
これは見てみよう!と素直に思いました。

投稿: 夢眠 | 2007年11月15日 (木) 08時52分

夢眠さんへ

ここまでこれて良かったです^^;
やっぱり「なぜこうなったか」の説明とか一切無いんだけど
目にみえる分かりやすい’敵’がいなくても
人間同士だけでも十分グイグイひっぱってくれます。
生き残った人たちにめぐり合えても良かったとは限らない、とか。
集団になるといさかいがあったりね★

投稿: わさぴょん | 2007年11月15日 (木) 17時57分

とうとう6本全部観ましたね~
最後に良い作品と巡り合えて、観た甲斐があったというものです!

「ピアニスト」って好きですか?
私はあの女の主人公は、どうもダメです。。。気色悪いです。
あの主人公に若者が心を寄せるなんて、
そこから「ありえない!」と思いました。
だけど、最後まで見せられちゃうんですよね~
なぜだか、無視はできない映画でした。

投稿: YAN | 2007年11月16日 (金) 17時37分

YANさんへ

やり遂げましたぁー!達成感・・・(^。^)
で、「ピアニスト」は、かなり好きです^^;
あの男の子が彼女に惹かれちゃう気持ちは、私はすんなり受け入れられました。
外見だけ見れば知的なクールビューティーだし、
同じピアニスト(しかも自分より立場が上)だし。

健全に青春を謳歌させてもらえなかったせいか
確かに性的嗜好はかなり歪んでますが。
心の奥底にあるのは「臆病さ」だと思うんですよ。(それプラス不器用さ)
いっぺんに素直になれないというか、全てをさらけ出すのが怖くて
自分の純情とプライドを守ろうとして、でも彼を失うのはイヤで、
どんどん屈折してしまった・・・みたいに感じました。
やっと自分の気持ちを素直に表現しようと思った頃には
さすがに「つきあいきれねー!」と愛想つかされてて。
かわいそうな人です。
ラストの鬼のような顔も忘れられません。

投稿: わさぴょん | 2007年11月16日 (金) 18時11分

クールビューティーですか~・・・
そう思えれば、きっとわさぴょんさんのように、
すんなり受け入れられるんでしょうね。
私は、容姿も雰囲気もどうもダメでした。

わさぴょんさんは、彼女の心境をとても深いところで
捉えたんですね。
きっと監督が描きたかったのは、そういう臆病さだと思います。

投稿: YAN | 2007年11月17日 (土) 17時16分

YANさんへ

「容姿も雰囲気もダメ」ですか(><)
それはもう、どーしよーもないですね★
ラスト、カッカッカッと歩いていく彼女はどんな心境だったんでしょう?
「全部忘れてしまおう、無かった事にしよう」とか思ってたのかな・・・
そしてその後の人生ではイケズ度がアップしそう(ーー;)

投稿: わさぴょん | 2007年11月17日 (土) 17時45分

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